伊東秀人の目 全日本スキー技術選手権大会 3日目

 2010-03-11
2010年 全日本スキー技術選レポート(3月10日)

■予選2日目
◎種目(09:00-15:00)
<大回り・整地・名木山正面>
<小回り・不整地・名木山大壁>

予選2日目。今日は、曇りの天候から霧がかかったり、晴れ間が見
えて暖かくなったり、仕舞には、雪が降ってきて寒くなったりと、
非常にめまぐるしい天候の変化があった1日でした。また、昨晩か
らの降雪で20?くらい雪が積もったが、気温が高いために湿雪とな
り、各選手も滑りにくい状況であったと思う。
そんな中、予選4種目の内、最終の2種目がおこなわれた。

名木山 ゴールから

今日の大回り種目は、名木山正面。斜度としては20度程度という、
難易度としては非常に低い斜面設定ではあるが、湿雪によりスキー
の滑走性が悪いため、また雪にエッジが潜るような状況であったた
め、各選手達の気持ちと運動のタイミングやバランスにおいて、非
常に難しい種目となった。それは、現在のジャッジメントの技術の
判断が、重心を利用したターン運動の構成が着眼点となっているよ
うに思えたが、そのために身体を内側に移動させて内傾角を作ると
いうことを選手達は試みるのだが、斜度がないために落下の利用が
あまり出来ないこと。そして滑走性が悪いためスピードが出ないと
いう状況が、その内傾角を生み出せなくなっていた。しかし、その
状況下でも高得点を出そうと内傾角を作ろうとする。だけど出せな
い。焦る。そして失敗を生む。こんな戦いであったと感じる。

名木山 スタート

名木山 途中から

しかし、その中でも良い滑りをしていたのは、片桐貴司選手。昨年
は怪我で出場できなかったこの大会であるが、その悔しさを晴らそ
うというイメージと言うよりは、楽しんでいるようにも感じた。但
し、片桐選手でも明日以降は、滑りをトップギアに入れないと上位
は難しいとも言えた。

大壁 朝 朝の天気

大壁 霧 霧がかかった状況

大壁 昼 お昼頃の天気

また小回りだが、予選としては難しいともいえる状況となった。急
斜面で、しかも湿雪が20?位も積もっていて、そして重い。最初の
女子の班では、非常に大変であったと思う。しかし40人くらい滑り
終えた頃から、徐々にコブのラインが出来はじめた。真ん中に1つ。
林側に1つ。そしてネット側に1つ。3つのラインには、それぞれ特
徴があり、その特徴を把握して滑った選手が高得点を上げていたと
言える。

特に、林側では、非常に速いピッチのコブと深いコブ。最近多いバ
ンクを滑るというパターンよりも、下に重心を落とした直線的な滑
り方が高得点を出していた。そして、真ん中のラインは、大きなリ
ズムのコブから、途中速いピッチになり、また大きなリズムのコブ
となる変化のあるライン。ここはしっかりとリズム変化に対応して
滑ることで、高得点が出ていた。またなかなか高得点を出すのが
難しかったのが、ネット側のライン。どうしても、大きなリズムだ
けであると、見ているジャッジとしては歯切れの良さを感じなかっ
たのかもしれない。

このような状況のコブであったが、このコブ斜面の名木山大壁で
は、天候の変化にも対応する気持ちが必要であった。冒頭でも説
明したように、曇り→霧→晴れ→雪という天候で、この斜面では
濃い霧に包まれた時間帯もあった。あまりにも霧が出たために、
一時中断もあったため、結構な時間待たされる選手もいた。きっ
と、明日からのこの八方では、色々な天候に対応するメンタル面
も試される大会となることは、天気予報からも予想されるが、こ
れもスキーという自然の中でのスポーツの醍醐味であろう。とこ
ろで、この大壁で高得点を取ったのは、ベテラン勢。2位に入っ
た松澤幸靖選手。豊野智広選手の滑りは、見事だった。

さて、本日で予選4種目が終了したわけであるが、こうやって客
観的に見れた技術選は、初めてだったので、凄く楽しかった。
・・と同時に勉強にもなった。ここまでこの世界でやってきて
も勉強になることは多いものである。

さあ、明日からいよいよシード選手も入った中での技術選が始ま
る。今年は、どんなドラマが生まれるのか?また若手のチャレン
ジ見れるのか?そしてベテラン勢の粘りがあるのか?楽しみな大
会である。

詳しい滑りの内容は、「2010 技術選DVD」(ノースランド出版)
でお届けしたいと思います。是非見て下さいね。

■「2010 技術選DVD」詳細はこちらをクリック


スポンサーサイト
タグ :
コメント












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:

http://skitengoku.blog63.fc2.com/tb.php/393-18d9b219

≪ トップページへこのページの先頭へ  ≫